Led Zeppelin「Whole Lotta Love」|奇妙な音の渦はどうやって作った?
この曲の入り口
「Whole Lotta Love」を聴いて、まず印象に残るのは何でしょう。最初の音? 歌声? それとも途中でがらりと変わる雰囲気? この曲には、タイトルだけではわからない物語があります。
奇妙な音の渦はどうやって作った?
ジミー・ペイジが考えた印象的なリフを中心に、曲の途中に音が飛び回る実験的な場面が置かれています。1969年のアルバム『Led Zeppelin II』に収録。
聴いてみたいポイント
曲の真ん中では、歌とギターが一度主役を譲り、不思議な音の世界が広がります。録音テープを使う時代だからこそ生まれた工夫に、ぜひ耳を傾けてください。
なぜ今も聴きたくなる?
この曲を紹介するときに大切なのは、すごい人たちが作ったからすごい、と終わらせないこと。どこから始まり、どんな工夫が聞こえるのか。自分の耳で確かめると、音楽の楽しみが少し増えます。
もう一度聴くなら
一度目は歌やメロディーを、二度目は低い音やドラムを追いかけてみましょう。聴く場所を変えるだけで、同じ曲から違う発見が生まれます。
ギターの一言で顔がわかる
曲が始まってすぐのギターを聴いてみてください。短いフレーズなのに、ほかの曲と間違えにくい強い個性があります。歌が始まる前に曲の顔を見せてしまう。これがロックのリフの面白さです。途中では、音が左右に動いたり、ざわざわした不思議な空間が広がったりします。歌を追いかけるだけでなく、ヘッドホンを使って音の位置を確かめると、録音そのものが楽器のように扱われていることに気づけます。ギターを弾けなくても、最初のフレーズを口でまねするだけで、曲の勢いを楽しめます。
第11版:もう一度聴いて発見すること
一つのギターが空気を変える
最初のギターを聴いた瞬間、曲の方向が決まります。細かい説明を知らなくても、短く強いフレーズが何度も戻ってくることに気づくはず。ところが中間部では、そのわかりやすいリズムから離れて、不思議な音や声が左右へ動き回るような場面になります。聴き手の予想をいったん壊してから、あのギターが再登場する。だから戻ってきたときに、より大きな迫力を感じられるのです。
ヘッドホンで聴くと、左右の耳から違う場所にあるように聞こえる音にも気づけます。昔のロックの録音は、ただバンドの演奏をそのまま残すだけではありません。スタジオを使って現実にはない音の風景を作る発想もあったのです。
