Metallica「Enter Sandman」|眠る前の子どもの世界が、巨大なギターリフになった
この曲、どんな物語?
初めの音をよく聴いてみよう。静かなギターのフレーズが少しずつ大きくなって、やがてバンド全体に広がります。いきなり全員で大きな音を鳴らすのではなく、小さな音から始めるからこそ、続く演奏がいっそう迫力を持つのです。
午前3時に生まれたフレーズ
ギターのカーク・ハメットは、深夜に曲の中心となるギターのフレーズを考えたと話しています。当時はサウンドガーデンの音楽にも刺激を受けていたそうです。「誰でも覚えられるような印象的なリフを作りたい」という思いから、短い音の並びを組み合わせました。学校のチャイムやテレビのテーマ曲のように、わずかな音で曲を覚えてもらう。それは簡単そうで、実はとても難しいことです。
ドラマーが曲の顔を変えた
最初の案と、完成した曲のリフは少し違っていました。ドラムのラーズ・ウルリッヒが、フレーズの前半を何度か繰り返してから後半につなげることを提案したのです。ほんの少し順番を変えただけなのに、覚えやすさがぐっと増しました。バンドでは、ギタリストが弾いたものをドラム担当がよりよくすることもある。曲作りは一人だけの仕事ではないとわかります。
おやすみの言葉が怖い歌に
曲名にあるサンドマンは、子どもを眠りに誘う伝説上の人物の名前です。歌では、眠る前の子どもが感じる不安や夢の世界が暗い雰囲気で描かれます。演奏の力強さと、眠りの前の小さな怖さ。この組み合わせが、この曲の不思議な迫力につながっているのかもしれません。歌詞を全部理解しなくても、音の中で何が起きているかを想像するだけで楽しめます。
複雑にしない、という決断
メタリカは、それまで長く複雑な構成の曲も多く演奏していました。ところがこの時期には、短いフレーズを中心に、より伝わりやすい曲を作ろうと考えました。難しい演奏ができる人たちが、あえてシンプルにする。そこが面白い点です。速く弾く技術を見せるより、聴く人がすぐ覚える一つのフレーズを選ぶことにも勇気が必要です。
もう一度聴くなら
まず静かなイントロから聴いてみましょう。次はリフが何回繰り返されるかを追いかけます。最後にドラムとベースが入ったときの変化に耳を向けてください。同じギターの音でも、周りの楽器が加わると別の表情になります。少しずつ音を重ねる方法は、初めてバンドを組む人にも真似できる工夫です。
静かな足音が大きな音になる
最初の短いギターの動きを聴いてみましょう。まだ全員が大きな音を出していないのに、どこか落ち着かない雰囲気があります。やがてドラムや重たいギターが加わり、同じ曲が急に巨大に見えてくる。この変化が「Enter Sandman」の入り口です。怖そうな音を作るには、ただ速く弾けばよいわけではありません。音の間を残すこと、同じフレーズを少しずつ強くすることも大切です。暗い場所で足音が近づく場面を想像するとわかりやすいでしょう。最初の一分だけを何度か聴くと、少しずつ積み重なる工夫が見つかります。
まずは何も考えずに聴いて、次は記事で気になった音を探してみよう。知ってから聴くと、同じ曲にも新しい表情が見つかります。
第11版:もう一度聴いて発見すること
子どもの寝る前の時間がロックに
最初は静かに始まりますが、同じ形を繰り返すうちにギターが太く重なり、ドラムが加わることで大きな音へ変化します。まるで暗い部屋に少しずつ何かが近づいてくるような構成です。寝る前の不安という誰にでもありそうな感覚と、重たい演奏が結びつきます。
いきなり全員で大きな音を出すのではなく、登場する楽器を増やしていく。これは映画の音楽にも似た作り方です。最初の一分を聴いて、どの瞬間に音が一段階大きくなったと感じるか探してみてください。
🎲 あわせて読みたい記事
- 学校教育と音楽|授業で音楽を学ぶことの意味
- イオンモール鶴見緑地近くのボイトレ・ギター・ドラム教室|ムジカスケッチ音楽教室【大阪市鶴見区】
- 鶴見緑地駅周辺の歯医者・歯科医院ガイド|虫歯治療・小児歯科・予防歯科の選び方
- 緑風冠高等学校でドラムが上手くなりたい人へ|仲間とリズムをつなぎ、自分らしい一歩を踏み出そう
- Deep Purple「Smoke on the Water」|火事と湖の煙が生んだ名曲
- 関目小学校に通いながら不登校で悩んでいる方へ|焦らず、自分らしい一歩を大切に
- Lesson 9|表拍と裏拍を感じよう。
- Lesson 14|ギターメンテのススメ|元三木楽器スタッフが伝えたい「ギターをリペアに出す費用の目安」
