LUNA SEA「ROSIER」|サビはどこ? 5人の音が生み出す不思議な名曲

名曲のひみつ / J-POP・ロック / 1994年

LUNA SEA「ROSIER」|サビはどこ? 5人の音が生み出す不思議な名曲

サビはどこ? と考えてしまう曲

人気の歌には、つい一緒に歌いたくなる「ここがサビ!」という部分があります。ところが、LUNA SEAの「ROSIER(ロージア)」は少し違います。聴いていると、どこも盛り上がっているように感じられ、「いったいサビはどこ?」と迷う人がいるのです。実は、この話題は2025年のテレビ番組『EIGHT-JAM』でも取り上げられました。メンバー自身が曲作りについて語るほど、独特な構成を持つ一曲なのです。正解探しより、「自分にはどこが一番盛り上がって聴こえるかな?」と考えると楽しくなります。

1994年、バンドが広がっていく時期

「ROSIER」は1994年7月21日に発売されたLUNA SEAの3枚目のシングルです。続いて同年9月には「TRUE BLUE」、10月にはアルバム『MOTHER』が発売されました。この順番を並べてみると、たった数か月の間に、大きな作品が次々と世に出ていることがわかります。『MOTHER』にも「ROSIER」は収録されました。CD一枚から好きになった人が、アルバムを聴いてさらにバンドの世界へ入っていく。そんな入り口になった曲だったとも言えそうです。発売日や収録曲は公式ディスコグラフィーで確かめられます。

LUNA SEAの5人は何をしている?

ボーカルのRYUICHI、ギターのSUGIZOとINORAN、ベースのJ、ドラムの真矢。LUNA SEAはこの5人で知られるバンドです。ギターが2人いるところが面白いポイント。二人がまったく同じことを弾くだけではありません。一方が音を広げ、もう一方が別の動きをすると、音が立体的に聞こえます。ベースは低い音で土台を作り、ドラムは曲の速さや勢いを支えます。歌だけに注目すると見逃しがちですが、耳を別々の楽器へ向けると、バンドの会話が聞こえてくるようです。

5人で作るから、予想外の形になる

2025年の番組取材で、SUGIZOは、誰かが基本となる曲を持ってきて、そこからメンバーで意見を出し合って組み立てるという制作の進め方を説明しています。Jも、ライブで培った呼吸を合わせながら曲を作ることの面白さを語りました。音楽室で友達と合奏したことがあれば、想像できるかもしれません。一人で考えたメロディーに、誰かが思いがけないリズムをつけると、曲の雰囲気が変わってしまうことがあります。「ROSIER」も、そんなバンドらしい面白さを感じながら聴くと、ひと味違ってきます。ただし、番組で語られたのはバンドの一般的な作曲方法であり、この曲の具体的な録音手順をそのまま説明した証言ではありません。

低い音にも注目してみよう

「ROSIER」を聴くと、華やかな歌やギターに先に耳が向くかもしれません。そこで、次はベースを探してみましょう。ベースはドラムと一緒に曲を走らせるだけでなく、音の動きによって緊張感を作ります。よく聞こえないときはイヤホンで音量を上げすぎず、低い音の流れを意識してみてください。いつもは目立たない楽器が、突然、曲の中心に感じられる瞬間があります。バンドの音は、目立つ人だけでできているわけではない。5人がそれぞれ違う仕事をして、ひとつの大きな音になるのです。

「よくわからない」が面白さになる

歌にはAメロ、Bメロ、サビといった名前がつけられることがあります。でも、すべての曲が教科書どおりに進むわけではありません。途中から急に景色が変わったり、同じフレーズが思わぬ場所に戻ってきたりする曲もあります。「ROSIER」は、「今どこにいるんだろう?」と少し迷う感覚さえ魅力になっているように聴こえます。曲の形に詳しくなくても大丈夫。自分が一番好きな10秒間を決めてみましょう。そして友達と比べてみる。同じ曲でも、好きなところは案外違うかもしれません。そこから音楽の話が始まります。

1994年を並べると見えてくること

1994年のLUNA SEAを年表にすると面白い発見があります。7月に「ROSIER」、9月に「TRUE BLUE」、10月に『MOTHER』。わずかな間に曲を発表しながら、ライブも続けていました。新曲を覚え、演奏し、また次の作品を準備する。バンドにとって、これはかなり忙しい日々だったはずです。ただし、詳しい録音日程を確認できない以上、どの曲を何日で録音したかはここでは決めつけません。曲を聴きながら当時の活動の流れを追うだけでも、「ROSIER」は単独で突然現れた名曲ではなく、バンド全体の歩みの中にある作品だと感じられます。もし友達にこの曲を紹介するなら、どこから聴いてもらうでしょう。歌から? ギターから? それとも低いベースから? すすめる場所が違うだけで、相手が受け取る印象も変わりそうです。好きな曲を「なんとなく好き」で終わらせず、その理由を自分の言葉にしてみる。それも音楽を楽しむ方法のひとつです。

聴き方のヒント

最初は何も考えずに1回。2回目は好きな楽器をひとつ選んで聴いてみよう。何度も聴くほど、新しい音が見つかるかもしれません。

1994年のシングルが残した印象

LUNA SEAの公式年表では、「ROSIER」は1994年7月21日に発売された3枚目のシングルです。同年9月には「TRUE BLUE」、10月にはアルバム『MOTHER』が続きました。短い間に作品が次々と発表された時期だったことがわかります。これらを発売順に聴くと、同じバンドでも曲ごとに異なる表情があることが感じ取れるでしょう。

この曲は勢いのある部分だけでなく、演奏の切り替わりにも耳を向けたい一曲です。ひとつの楽器を追いかけるより、ギター、ベース、ドラム、歌が同時に何をしているかを意識すると、5人の音が重なる面白さが見えてきます。

発売情報の確認:公式ディスコグラフィー