D’Angelo「Brown Sugar」|甘い題名にひそむ新しい音楽
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甘い題名にひそむ新しい音楽
1995年のアルバム『Brown Sugar』は、D’Angeloがソウルの伝統を受け継ぎながら、新しい世代の音を示した作品です。タイトルだけを見ると甘い恋の歌のようですが、この曲を聴く面白さは、何よりも声と楽器が少し後ろに揺れるような感覚にあります。きっちり拍を数えるだけでは説明しきれない、くつろいだ時間が流れます。
聴いてみると、こんな発見
ベースやドラムが目立ちすぎず、それでも曲を前へ運んでいるところに注目してみましょう。歌は一つの線だけではなく、何枚も重なったように聞こえます。この重なりから、同じ人の声でも重ね方によって色が変わることに気づけます。
「甘さ」と「ざらつき」が同居する曲です。きれいに整えるだけが音楽ではない、と教えてくれます。
ぴったりそろえない気持ちよさ
「Brown Sugar」では、声と楽器がきっちり同じ場所に乗るというより、少しゆったり揺れながら進む感覚があります。難しい理論を使わなくても、手拍子を合わせようとするとわかるかもしれません。急がず、少し力を抜いているように聞こえる。その揺れが、曲の魅力になっています。
歌声は大きく張り上げるだけではなく、息を含んだようなやわらかい表情も見せます。ベースとドラムに耳を向けてから歌へ戻ると、声の置き方が一段と面白く感じられます。強い音ばかりが目立つわけではない。小さな音や、ほんのわずかな間も、曲の雰囲気を作っているのです。
この原稿は編集初稿です。曲固有の主張は公開前に追加資料との照合が必要です。
新しいソウルの音
1990年代のR&Bには、打ち込みによる正確なビートと、人が演奏する少し揺れる音を組み合わせた作品が生まれました。「Brown Sugar」は、D’Angeloのデビュー期を代表する曲です。歌声はふわっと重なり、鍵盤とリズムが気持ちよく進みます。「古い音楽をそのまま再現」ではなく、昔のソウルを自分たちの時代の音に変えたところが面白いのです。
ベースの低音、ドラムの刻み、重なった歌声の三つをそれぞれ追いかけてみてください。別々のものだった音が、聴き終わるころには一つの大きな流れとして感じられるはずです。
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