012 教わることより、気付くこと。|『不確かなことより、確かなことを。』

不確かなことより、確かなことを。

012 教わることより、気付くこと。|『不確かなことより、確かなことを。』

教わることより、気付くこと。

レッスンをしていると、よく考えることがあります。

それは、

「教えること」と「気付いてもらうこと」は違うということです。

もちろん、演奏方法や知識はお伝えします。

でも、本当に身につくのは、自分で気付いたことだと思っています。


例えば、

「もう少し力を抜いてみましょう。」

そう伝えることがあります。

でも、その瞬間に力が抜ける人はあまり多くありません。

ところが、

「今の方が弾きやすかったです。」

本人がそう気付いた瞬間、その感覚は忘れにくいものになります。


私はレッスンでも、答えをすぐに言わないことがあります。

「どう思う?」

「どっちが弾きやすかった?」

「今の音、どう感じた?」

そんな質問をすることがあります。

それは意地悪ではありません。

自分で考えた答えは、自分のものになるからです。


子どもの頃を思い出してみると、

「危ないから触ったらダメ。」

と言われるより、一度熱いものを触ってしまった経験の方が、強く記憶に残っていることがあります。

もちろん危険なことは避けなければいけません。

でも、人は経験し、気付くことで深く学びます。


音楽も同じです。

テンポが速すぎる。

リズムが少し走っている。

音が強すぎる。

私が全部言うこともできます。

でも、自分で録音を聴いて、

「あ、本当だ。」

そう気付いた方が、何倍も成長します。


だから私は、録音をよく勧めます。

自分の演奏を客観的に聴く。

最初は少し恥ずかしいかもしれません。

でも、自分で気付けることが増えるほど、上達は早くなります。


人生でも同じだと思います。

誰かに言われて動くことも大切です。

でも、本当に行動が変わるのは、自分で納得したときです。

「こういうことだったのか。」

その気付きが、人を前へ進めます。


私は教室を運営する中でも、たくさんの失敗をしてきました。

そのたびに、

「なるほど、こういうことか。」

という気付きがありました。

その経験は、本を読むだけでは得られませんでした。

実際にやってみたから分かったことばかりです。


教えることには限界があります。

でも、気付く力には限界がありません。

だから私は、生徒さんにも、

「自分で気付ける人になってほしい。」

そう願っています。

それは音楽だけではなく、人生にも役立つ力だからです。


ムジカスケッチで大切にしていること

ムジカスケッチでは、「答えを覚えるレッスン」ではなく、「自分で気付けるレッスン」を大切にしています。

演奏を通して考えること。

感じること。

試してみること。

その積み重ねが、自分だけの音楽を育てていきます。

そして、その経験は音楽だけで終わりません。

仕事や学校、日常生活でも、自分で考え、気付き、成長していく力につながります。

不確かなことより、確かなことを。

今日の小さな気付きが、明日の大きな成長につながると私は信じています。



小学5年生〜中学3年生の方は、